組織の変化を阻む3つの壁とその打ち手

2021年1月19日 in ALL, BUSINESS, COLUMN - No Comments

各県に2度目の緊急事態宣言もしくは独自の警報が発令され、弊社の周囲を見ても、リモートワークが再開される職場が増えてきました。
 
事態が想定よりもさらに長期化することが見えてきたため、「根本的に組織の在り方や人事制度を見直したい」という企業も増えています。
経営層や人事よりも、現場の皆さんの方が危機感や不満を募らせている企業も多くあります。
 
「変えねば」「変わらねば」
 
そんな想いの一方で、その変化を阻む壁が3つあります。

今日はその壁と、その壁を越える打ち手について書いていきます。 

まずは、属性別に見たときの壁です。

■ 壁その1  『現場の壁』
一つ目は現場の壁です。
新しい方針が降りてきた時に「またトップダウンだよ」と受け入れられない、もしくは反対意見ばかりが出てくる状況です。

■ 壁その2  『管理職の壁』
二つ目は管理職の壁です。
現場と経営層のハブ(連結点)である管理職。
そこに「変更は面倒だ」「余計な仕事を増やすな」という意識があると、トップダウンもボトムアップもここがボトルネックとなって進みません。
また、管理職にハブとしての意欲があってもスキルがない場合もあります。

■ 壁その3 『経営層の壁』
三つ目は経営層の壁です。
現場や人事は痛いほど課題を感じているのに、経営層が動かない。
「まだそこまでしなくて良いだろう」と思っている。
もしくは課題感はあるが、具体的な方策が描けないので動けない場合もあります。

いかがでしょうか。
皆さんの立場では、どの壁が一番厚いと感じていますか??
 
これらの壁は一つの組織の中でどれか一つというより、厚さは違っても複数同時に現れていることが多いものです。


そして、もう一つの視点で見たときの壁が、さらに3つあります。

それは『価値観の壁』、『関係性の壁』、『行動の壁』です。
(これらの壁については、また改めて解説します)


ではここから、打ち手の話に進みます。
  
ここまで述べてきたような壁を越えるために、皆さんもすでに様々な試行錯誤を繰り返してこられたと思います。
 
弊社もその部分をお手伝いしているのですが、きっかけとして非常に有用だと思っているのが『組織サーベイ』です。

昨年の記事にも書いていましたが、組織の現状を診断する「組織サーベイ」が近年多く開発されており、導入企業も増えています。
有名どころではwevoxやGeppo、モチベーションクラウドなどが挙げられます。

なぜ、組織サーベイが打開策になるのでしょうか。
その点を解説したいと思います。

■ 壁その1 『現場の壁』に対して
まず、サーベイを実施するということ自体が「現場の意見を知ろう」とするメッセージとして伝わります(もちろん、「何のために実施するのか」という丁寧な説明が必要になります)。
そして、サーベイに回答するという形で、現場社員が普段感じていることを表現することができます。
現場の課題や意見を、スコアやコメントを通じて経営層や人事が把握できるため、それらが反映された施策は受け入れやすくなります。
施策を説明する際にも、データがあると納得感が向上します。
 
さらに、サーベイ結果もとに現場社員と対話しながら施策を組み立てていけると より自分ごと感を持って受け入れられますし、「社員が現場主導で取り組むアクション」を決めていくこともできます。
 
■ 壁その2  『管理職の壁』に対して
自分の担当部署の結果を見ることで、課題を自分ごととして捉えることができます。
例えば、「全社のスコアは70点だけど、うちの課は57点。なぜだ??」となる訳です。
「現場で何が起こっているか」の事実確認をする意識が働き、確認した課題を経営層に提言するといった、主体的なスタンスになってきます。
そうなるともう、新たな施策は「余計な仕事」ではなくなってきます。
(スコアが低い時には様々な要因があるので、安易に誰かのせいにせず 広い視野で検討することが大切です)
 
■ 壁その3  『経営層の壁』に対して
現場のことが直接は見えない立場にある経営層にも、組織全体と各部署の現場が数値として見えるため、新たな手を打つ必要性を感じてもらうことができます。
経営層にとっては、10の憶測よりも1つのデータの方が伝わります。
実際にサーベイ結果を見た経営者から「数字を見て愕然とした。この部分には自信があったのに…どうすれば良いのだろうか」というコメントをいただくことが、かなりの頻度であります。

 
弊社もクライアント企業様で数種のサーベイを見せていただき、研究し、独自のエンゲージメントサーベイ”Antenna”(アンテナ)を開発しています。


”Antenna”の特徴は3つあるのですが、改めて見てみると、そのどれもが”壁”に効果的に働くことに気づきました。
 
■ 特徴1 
 現場社員の「会社がやってくれるもの」という「他人ごと感覚」を抑える設問

■ 特徴2 
 「どこに課題があるのか」そして「サーベイ実施後のアクション」が見えやすい設問
 
■ 特徴3
 「役職ごとの認識の差」が見えるレポート

 
ここではごく簡単に書いていますので、詳細にご興味ある方はお気軽にお問い合わせください。
資料送付、オンラインでのご説明が可能です。

なお、サーベイ導入や活用に関するご相談に対しては、他社様のサーベイも含めてフラットにアドバイスさせていただいています。
貴社に最もフィットするサーベイを見つけていただき、継続して活用いただくことが大切だからです。
  
 
組織の状態の「見える化」は、今までなかなか動かなかった人が動くきっかけとなります。
 
大変な状況ではありますが、だからこそ、組織一体となった変化が起こしやすい時期でもあると、クライアント企業様のサポートを通じて実感しています。
  
ワクチンの普及を待ちつつ、知恵を共有し合って乗り越えていきましょう!


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■ サーベイ導入や活用、エンゲージメントの向上についてご相談をお受けしています(初回ご相談無料 60分、Zoomにて)
 
 お申し込みはこちらのからお願いいたします
 https://an-te.co.jp/contact/

kazuko

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社名「Ante(アンテ)」には ” 〜の前 ” という意味があります。   人と組織に向き合う会社を作るにあたり 「より良い未来へ進むために、改めて自分自身と向き合い、土台を整えてもらう場」を提供したいという気持ちから、この社名をつけました。  Read More

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